Canon T-70/FD 50mm Macro/Kodack GOLD100

赤ん坊の時から自宅にあったカメラが OLYMPUS PEN-D で、自分で最初に使ったカメラも PEN-D なんですが、小さい頃はなかなか触らせてもらえず、中学生になってからようやく使用許可が出たように思います。その時の母親からレクチャーされた使い方を今でもよく覚えています。
母「まず、銀色のところを125に合わせる(シャッタースピードが1/125)。」
母「次に、上の目盛りを読んで、その数字が出るように黒い所を回す(絞りを調節)。」
母「写す人までの距離を、だいたい目分量で決めて、撮る。」
僕「銀色の所に、250とか60とかあるけどそれは使わないの?」
母「それは教えてもらわなかったから、どう使うのか知らない」
僕「・・・」
とまあ、いま考えると、手ぶれが起きにくいシャッタースピードに固定して撮っているわけで、PEN-EE系と同じじゃないか…、PEN-Dがかわいそう。でも子供の頃の写真は全てこのやり方で撮られているわけで、問題なかったんですが、何も高い PEN-D を買わなくても PEN-EE で良かったのではと思うわけです。調べてみると当時の PEN-D の価格が13800円。大卒の初任給が2万とか3万の時代ですから、今の物価で考えるとおおざっぱに×10で13万円…デジ一眼の中級機が買える…
当時は、フィルム巻き上げがレバーじゃなくて、キリキリ言わせながら巻くギア式だったので、自分の中では、レバー=かっこ良い・エライ、ギア=ダサくて安っぽい、という方程式が出来あがっていて、「いつかレバーで巻き上げるカッコいいカメラが欲しい」と思っていたのですが、時代はオートの時代に突入して、自動巻き上げ/自動焦点になってしまい。この齢になるまで巻き上げレバー付きのカメラは持ったことがありませんでした。
とにもかくにも、自分にとってはファインダーをのぞくだけで10代の気持ちになれる特別なカメラであるわけです(厳密には手元にあるのはDじゃなくてD3だけど)。