クローズアップレンズ


[Canon T70/FD 50mm Macoro]

文庫本が読みづらくてとうとう辛抱出来ずにreading grassを購入。まあヒラタク言うと老眼鏡だけど。よく本屋さんで出来合いの老眼鏡が売っているので、試しにこれまで使ってきた眼鏡の上から覗いてみると、文字がくっきり見えて別世界であることに気がついてしまったから仕方がない。長年使っている乱視のメガネは日常生活に全く問題ないので、遠近両用ではなくて手元を見るためだけのreading grass仕様で乱視入りを作成。文庫本もストレス無く読めて快適カイテキ。で、飛行機の中で読書中に件のメガネを使用していて、ふと目を上げると……目の前の前席にはピントが来ていて、その前の座席は少しボケて、さらに前の座席はかなりボケて…と、まるでF値の小さいレンズを解放で撮ったような世界が広がっている。なるほどクローズアップレンズをカメラにじゃなくて自分に付けている状態だなと独りごちる。
F値の低いレンズの開放で撮った写真は、被写界深度の浅さが【非日常的】で魅力的だと思っているので、被写界深度の浅い景色をreading grassでいつも体験していれば、それは非日常的ではなくて【日常的】景色になってしまい、魅力が半減してしまうではないか、これはかなり残念なことなのか、それとも高いレンズにはまる心配が無くなるので散財が防げてイイことなのか、どっちだろう。