ふんわり降っている雪をきれいに撮りたいといつも思っていますが、雪が降っている時はたいてい曇り空で暗いため、シャッター速度がそれなりに長くなり、降る雪は流れて線状に写ってしまいふんわり感がなくなってしまいます。
自分の中に、雪が降る原風景があって、高校生の時ですから30年近く前の事ですが、とある土曜日の下校途中、雨が降っていました。10月のかなり寒い日で、傘をさして歩いていたところ、アスファルトを打つ雨音が一瞬消えて、静寂が訪れたと思うと、ひと呼吸おいて音もなく雪が降り始めました。記憶の中で美化されているのかもしれませんが、雨から雪に変わる瞬間に居合わせて、ふんわりと音も無く降る雪の情景がいまでも目に焼き付いています。
その“ふんわり”を写真に納めたいといつも思っているものの、なかなか思うようにはいきません。

OLYMPUS XA/KodakGOLD400